目黒

上京する頃からお世話になっている家庭*1のおじいさまが亡くなられたので通夜に参列させて頂いた。

勝手ながら一昨年に亡くした祖母の葬儀を重ねてしまいなかなか堪えるものであった。参列されている遺族の方にとっての僕は他人度が高いので、通夜式が終わるとすぐに失礼させて頂いた。故人の娘にあたるお母様にも孫にあたる友人にもかけられる言葉を取り出せず、ただただ礼をして去ることになってしまい情けない。

急な式にあたって、会社の頼れるお兄さんに黒ネクタイと数珠を貸して頂いたのだが、礼服というやつを僕もそろそろ準備しておいて然るべき歳なのだと先月招待された結婚式に連続したことに気づいて感じた。大学の入学式あたりかで買ったビジネススーツでどうにかなっている気なのが僕の若さを思わせる。とか思っていたら今回の通夜式に伺う際に、自宅のクローゼットのドアノブに裾を引っ掛けてジャケットを豪快に破いてしまったので近く買いに行くことに決めた。式には"如何にも暑くて脱ぎました"風に腕から掛けて行ったのだが風に対して歪に揺れていた僕のスーツはさぞかし滑稽であったことだろう。

御霊前でクールビズとは偉くなったものだ。

*1:"する頃"というのがなかなか妙で、上京前から東京へ来る度に泊めてもらっていて、上京後はご飯や食糧に関してお世話になっていた。昔地元に居たとかそういう接点がないのだから不思議だが、その家の犬が大変かわいい